(有)最上オーキッドガーデン 日本再生循環緑化研究所  宇井 清太が
発見したラン菌は、最低温度3d、最高温度15℃の培養条件下で、
培養後5日で写真のように繁殖。

こういう低温条件下では、ほとんどの病害菌は「休眠状態」。
この繁殖温度が、低温性のラン種子発芽に有利に働く。
更に、作物栽培の「完全無農薬栽培」における、土壌病害菌
根絶の切札になる。

土壌病害菌のピシューム菌、フザリュウム菌、炭疽病菌などの
殆どの病害菌は、木材腐朽菌よりも高い地温にならないと
繁殖を始めないからである。
ラン菌と雑菌の繁殖速度
 最低温度5℃の」場合


  白い菌がラン菌
  雑菌よりラン菌の低温繁殖速度が速いことを示している。 

  抗菌作用がある。
  同じに落下した雑菌は木材腐朽菌が占有した後に繁殖を
  始めている。

  ラン菌が他の菌より早く・・・エリアを占有した場所に
  ラン種子が落下した場合ラン菌との遭遇、共生が可能である。
  菌の世界も熾烈な場所取り合戦を繰りひろげている。

  木材腐朽菌は、地球地表の支配者であるが、
  その中でラン菌になれるものは非常に限られた菌である。
ラン科植物の菌従属植物、部分的菌従属植物の菌根菌の、自生地における土壌内、
枯れ落ち葉内での生活は殆ど解っていない。
この原因は、微細な無胚乳種子が飛散し地表に落下して、共生菌となるラン菌との遭遇、
炭素調達、発芽に至る段階での自生地での観察が、これまで観察されなていないことである。
他の大きな種子なら、映像に捉えることが出来る。
しかし、ラン科植物の微細な種子1個にマークを付けて・・・発芽に至る過程を追跡できない。
自生地の自然下では、発芽間もないステージのプロトコーム初期のものを探すことは、ほとんど不可能に近い。
砂浜で真珠を探すようなものである。
そういうことで、共生菌と種子の遭遇、共生に至るラン菌の行動も観察されたものはない。

共生菌の論文は、ほとんど成長したラン株の根から、又は人工的に培養したプロトコームの5
顕微鏡観察、培養観察である。
つまり・・・推察である。自然下での追跡解明ではない。
植物栽培は実学の世界である。
栽培技術が的確なものでなければ・・・ならないが、菌と植物の両方の技術が無ければ、解明できない。

そういうことで、ラン菌に成れる菌、なれない菌。
ランから見れば、パートナーにしてメリットがある菌とは共生するが、メリットがない菌とは共生しても意味がないという選択がある。
ラン科植物は狡猾。
光合成負け組植物としての進化は、狡猾さを具備しなければ生き残ることはできない。
そういう観点から、温帯、寒帯に自生るラン科植物の共生菌になれた菌の特性に、
低温下でも生育できるという・・・性質があるという特性を発見した。
ラン菌が具備すべき特性という研究は、ほとんどないようである。

 温帯、寒帯に自生する多くのランの種子が熟し、空中に放散し浮遊して、やがて地表に落下する。
 この落下地点に偶然ラン菌が生息していることで、無胚乳種子が発芽することになるが、
 この落下した場所の主役はラン菌、木材腐朽菌である。
 雑菌が、病害菌が主役、支配する場所では、種子はラン菌と遭遇、共生する前に、
 雑菌に犯され発芽することは出来ない。
 更に、発芽抑制物質をラン菌が分解しなければ発芽できない。

 問題はこの落下するのはランの種子だけではない。
 空中に浮遊する雑菌、病原菌の胞子も同時に、その後も落下し続ける。
 ランの種子の発芽スピードは遅い。
 雑菌の繁殖速度は速い。
 落下した場所に、繁殖スピードの速い雑菌が落下して場合、ランの種子は雑菌の侵され発芽できない。

 寒帯、温帯に自生するランの種子は多くの場合、秋に熟して空中に飛散する。
 この時期は低温になっており、同時に落下した雑菌の胞子の発芽スピードは高温時より遅くなっている。
 ラン菌が、この」低温でも繁殖スピードが速ければ、このエリアはラン菌が優占菌となる。
 更に、このラン菌が多くの菌に対して抗菌作用を持っている場合は、
 ランの種子は雑菌に犯されることなくラン菌と共生することが可能になる。
 冬を越して、春になって、ラン菌と共生するより早く。雑菌の侵される場合は、プロトコームになれない。
 そういうことで、雑菌より低温で生育を開始して、他の菌が繁殖できない「抗菌性」を具備していることが必要になる。
 人為的な無菌培養のような無菌エリアは地球の地表にはない!
 無菌培養と自然培養は、同じ無胚乳種子発芽でも・・・そこで展開される生のドラマは、まるで異なる。
 ラン菌の生活生態は殆ど謎であるが、ラン菌の単離純粋培養の成功によって、
 雑菌とラン菌とラン種子の秋から早春の生態系が少しではあるが明らかになった。

  ラン菌になるためには(寒帯、温帯の)、
    〇 低温でも繁殖スピードが速いこと。
    〇 抗菌作用を持っていること。(種子が落下する前に生息している雑菌を撃退、殺菌)
    〇 エネルギー源を産生できること。
    〇 発芽抑制物質の分解出来ること。
 
  以上のことを備えた菌がラン菌になれる。
  ランの種子は雑菌、病原菌の胞子と戦った場合、その生育スピードに於いて勝ち目はない。
  ラン菌との共生関係は、炭素の問題だけではなく、落下した場所の土壌の浄化のためでもある。
  抗菌性を具備しない菌では、土壌を浄化できない。

  リゾクトニア菌は、強い抗菌作用を持った菌なのか??・
  低温繁殖性を持っているのか??・
  エネルギーを産生できる菌なのか??・
  
 

温帯、寒帯に自生するラン科植物共生菌の具備する特性    低温繁殖能力
ラン菌の低温生育性の重要性について
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